セミナーレポート

満員御礼

2017年2月8日(水)

日経MJフォーラム2017 「オムニチャネル戦略 成功の秘訣」 〜顧客理解とデジタルチャネルの強化を急げ〜

さる2月8日、大手町日経カンファレンススクエアで開催された日経MJフォーラム「オムニチャネル戦略 成功の秘訣 顧客理解とデジタルチャネルの強化を急げ」にて、「オムニチャネル時代のマーケティングに役立つ顧客管理~成功企業に学ぶ効果的手法」と題し、弊社流通システム第二事業本部・流通CRMサービス部・課長の西谷友宏が講演させていただきました。

SCSK株式会社
流通システム第二事業本部
流通・CRMサービス部 課長
西谷 友宏

本フォーラムは、日本経済新聞社主催の、オムニチャネル時代において多様化する顧客行動を把握するためのポイントや先進事例を紹介するもので、SCSKは協賛スポンサーとして参加しました。オムニチャネル戦略への関心の高さを示すように、会場は満員御礼。カジュアルファッションの方も多く見られ、マーケティングの現場に近い方々が集まられていたようです。

SCSKの講演では、顧客管理の重要性と具体的な導入方法、オープニングセッションでオムニチャネル戦略についてご講演されたビームス様をはじめ400社以上で顧客コミュニケーションを支えてきた統合顧客基盤「eMplex(エンプレックス)」による導入効果、成功の秘訣、そして今後の展望についてご紹介しました。

1. 顧客管理の重要性

1日あたり平均利用時間が2時間超とすっかり生活に定着したスマートフォン。その利用の多くを占めるSNS、ECアプリや独自アプリ、既存の店舗やPCなど、企業とお客様とを結ぶチャネルは本格的にオムニ化しています。企業が想定するよりもそのスピードは早く、あらかじめウェブで商品をチェックしてから店舗へ向う、あるいは店舗で試着したのち帰宅後にECで注文といった、もはや当たり前になった消費パターンについて確認しました。また、SNSなどソーシャルメディアはお客様が周囲の人々と簡単につながるツールとして機能するため、企業にとっては都合の良いときも悪いときも、情報が「検索可能」なかたちで「拡散」しやすいという、コミュニケーションにこれまで以上の配慮が求められる時代背景に言及しました。

図1 顧客管理がますます重要に

図1 顧客管理がますます重要に

決して新しくはないCRM (Customer Relationship Management)すなわち、顧客視点での情報・サービス提供によって高い顧客満足を獲得し、その結果として顧客からの継続取引を獲得するための、経営・マーケティング革新の手法が、いまあらためて注目を集めている現象に触れました。オムニチャネル化という抗いようのない流れのなかで、あらゆるチャネルを通じて企業の総体として「顧客を知り」「顧客に語りかける」、王道のない地道な顧客コミュニケーションが重要である点について振り返りました。

続いて、理想的な顧客コミュニケーションに欠かせない「顧客情報」として管理すべき項目の具体例をご紹介。多くの企業ですでに管理されている基本的な顧客属性や購買履歴といった取引情報だけでなく、問い合わせやクレームなどのVOC(Voice of Customer)情報、メール開封やアンケート回答、SNS等での反応といった行動情報、累積購買回数、累計購買金額や顧客嗜好等、顧客を分類する軸となるCRM情報の管理・活用が不可欠であることを指摘しました。

2. 理想的な顧客管理の仕組み

オムニチャネル戦略における理想的な「顧客情報」管理のスタート地点として、顧客管理に特化した専用基盤の構築をあげました。その仕組みに求められるものとして、「3+1」の要件、すなわち、「独立性」、「拡張性」、「リアルタイム性」の3要件に加え、蓄積したデータが「活用可能であること」の1要件を取りあげました。

図2 顧客情報管理の要件「3+1」

図2 顧客情報管理の要件「3+1」

「独立性」のポイントとしてご紹介したのは、シンプルさです。CRMが永続的な取組みである以上、顧客データは蓄積され続けねばならず、一方で時代に応じたコミュニケーションチャネルや媒体への対応にはシステム改修が不可避です。顧客データの管理を基幹システムなどのシステムに依存すると、データ処理の負荷は加速し、システム改修時の影響に対する配慮も複雑化します。顧客管理に特化したシンプルな専用基盤だけが、データ膨張やシステム改修が前提にならざるを得ない顧客管理システムのリスクを回避可能である点をご理解いただきました。

「拡張性」のポイントは、変化への対応です。IoTなどますます増加する顧客接点、ICTの革新により取得可能になる顧客行動などの新たなデータに対応し、柔軟にデータベースを拡張できる必要性について説明させていただきました。

オムニチャネルでこれまで以上に重要になる要件が、「リアルタイム性」です。お客様センターに寄せられたクレームを知らずに店舗で接客といった、炎上につながりかねない対応のリスクを避け、全ての顧客接点、顧客コミュニケーションを、リアルタイムで全員が共有し、データを活用することの重要性に触れました。

以上3つの要件に加えた、データが「活用可能であること」という要件は、他システムへの円滑なデータ流通を可能にするデータ格納方法の文脈から、説明させていただきました。データがあらかじめ有益なかたちで格納・蓄積されていなかったら、マーケティングの「実践」であるMAツール活用や店舗、お客様センターでの接客における活用の幅が限定されます。また、顧客接点ごとに必要十分なデータの姿は異なり、それぞれのチャネルに合わせたデータの形式と引き渡し方がポイントとなる点にも注意を促しました。

3. 期待される効果

マーケティングが本来目指すべき創造的な顧客コミュニケーションを可能にする「3+1」要件を満たす統合顧客基盤の効果について、eMplexのお客様事例に基づき、主な3点をご紹介しました。

図3作業工数の削減の企業様は、データの収集から施策実施、効果検証までのサイクルを半減。業務工数も1/3圧縮された事例です。主キーやデータ構造が揃っていない形式のデータ群の統合、そして統合したデータからのターゲットリスト作成に係る膨大な時間と工数が、そのまま削減された数値として現れた結果であるといいます。しかしながら、工数・期間の削減よりも、「データ統合や抽出といった準備に時間がかかるから、今あるデータで施策をしよう」という部分最適な施策ではなく、「全てのデータを駆使した最適な解の検討に集中できた」ことが最も効果があったというエピソードに、会場のみなさまが身を乗り出されていました。

図3 作業工数の削減

図3 作業工数の削減

2つ目の効果は、システム導入コストです。今回は、eMplex統合顧客基盤で独立性を担保したことにより、基幹システム及びPOS、ECなどの他システムへ何ら影響を及ぼすことなく、スマートフォンアプリを追加構築し、見込まれていた金額の1/20に導入コストを削減されたお客様事例をご紹介しました。

もう1つの効果は、接客力の向上です。正確かつリアルタイムの情報に基づいた対応により、店舗、お客様センター、EC、SNSやウェブ広告による集客など、あらゆる顧客接点において、全てのスタッフが顧客のことを慮る余裕を創出すること。数値化の難しい分野ですが、重要なメリットとして紹介させていただきました。

4. 成功企業における工夫の実例

続いては、eMplex導入企業様での実例をふまえ、顧客管理のノウハウの具体的な手法をご紹介しました。ある企業様では、購買金額や購買回数を、店舗やブランド別に集計し、サマリーデータとして保持しています。単純な顧客1人あたりの集計データだけでなく個店やブランドの実績を考慮することによって、「店舗AでのVIP向けキャンペーに有効な施策」といった具体的な施策実施に活用されている例です。

2つ目にご紹介したポイントは、顧客管理の最もよくある課題、名寄せ対策についてお話しました。

また、3つ目のポイントとしては、今、流行しているMA(マーケティングオートメーション)導入の費用対効果を最大化する手法について実例を用いご紹介しました。

5. 今後の展望

最後に、オムニチャネル時代のマーケティングについて、今後の展望をお話させていただきました。

冒頭ご説明の通り、増大が続く全ての接点における最適な顧客コミュニケーションが求められるのが、オムニチャネル時代の企業です。本日は、CRMという戦略があらためて見直され、売上や利益を最大化するという文脈で講演を進めてきました。しかし、モノと情報の供給過剰な状態が続く現代においては、“利益の最大化”に加え、顧客や社会にいかに貢献していくかという企業の“存在価値の最大化”がより求められるようになっています。そのため、顧客情報として、顧客満足度や推奨度(NPS: Net Promoter Score)、顧客努力指標(CES: Customer Effort Score)といったロイヤルティ指標を管理し、目先の取引関係にとどまらず、こうした指標による「ロイヤルティ」を計測し、それを最大化させるような顧客コミュニケーションが重要になっていきます。そうすることによって、より持続性の高い強固な経営基盤(ロイヤルティの高い顧客基盤)をつくるという考え方が一般化するのではないかと今後の展望をお話し、結びとさせていただきました。

eMplex(エンプレックス)統合顧客基盤については、「機能紹介」に詳細情報を記しております。ゴルフダイジェスト・オンライン様をはじめとする統合顧客基盤成功の実例については、「導入事例」をご参照ください。

 

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[セミナーレポート(20170208)]オムニチャネル時代のマーケティングに役立つ顧客管理(2.5MB)

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